「記事は正確」と米紙 本田参与は抗議
産経ニュース 2014.2.20 20:53
安倍晋三首相の靖国神社参拝を本田悦朗内閣官房参与が称賛したとの記事をめぐり、掲載した米紙ウォールストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社は20日、「記事の内容は正確だと確信している」とのコメントを発表した。
同紙は19日、本田氏が「勇気を称賛する」などと語ったとする記事を掲載。本田氏は20日、「発言の趣旨が違う」と抗議した。
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「戦時中の話を熱く語るナショナリスト」米紙が本田参与の紹介記事 「真意伝わらず驚き」
産経ニュース 2014.2.20 13:13
米紙ウォールストリート・ジャーナルは19日付の電子版で、安倍晋三首相の経済ブレーンである本田悦朗内閣官房参与のインタビュー記事を掲載し、「戦時中の話を熱く語るナショナリスト」などと、首相の靖国神社参拝に賛意を示した部分を中心に報じた。本田氏は20日、首相官邸で記者団に「発言の真意が伝わらなかった。予想外の記事で驚いている」と述べた。
本田氏は同紙で「首相が靖国神社参拝を避けている限り、国際社会での日本の立場は非常に弱い」と言及、神風特攻隊についても「日本の平和と繁栄は彼らの犠牲の上にある。だから首相は靖国へ行かなければならなかったのだ」と語ったとされる。
これについて本田氏は記者団に「非公開が前提だと思い、ざっくばらんに説明した」と強調した。
また「日本が力強い経済を必要としているのは、より強力な軍隊を持って中国に対(たい)峙(じ)できるようにするためだ」との記事には、「全く言っていない。経済の基盤が緩むと東アジアが不安定になる可能性があると言った。発言をつなぎ合わせて記者がストーリーを作ったのだろう」と反論した。
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2014年 2月 19日 13:15 JST
ナショナリスト本田悦朗氏がアベノミクスで目指す目標
【東京】本田悦朗氏。安倍晋三首相の経済再生計画で中心的な役割を担う顧問(内閣官房参与)だが、戦時中の話を熱く語るナショナリストでもある。
本田氏はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、第2次大戦中の神風特攻隊の「自己犠牲」について語りながら、涙ぐんだ。
昨年12月の安倍首相による靖国神社参拝については、特攻隊員など戦争で死んだ数百万の兵士たちを追悼するために、首相が参拝したことを喜んでいるとし、「誰かがこれをしなければならなかった」と語った。その上で、「私は首相の勇気を高く評価する」と述べた。
14人のA級戦犯も合祀されている靖国神社への首相参拝は、日本の隣国であり、かつての日本の軍事侵略の犠牲となった中国と韓国の怒りを買った。
この参拝によって、東アジアでは大胆な経済再生計画によって安倍首相がどこに向かおうとしているのかという厄介な疑問が浮上した。安倍氏は、経済政策と同時に軍事力強化のため平和憲法を改正することを目標に掲げており、中国は安倍首相を軍国主義者だとしている。
日本の力を誇示するかのような安倍首相の動きに対する東アジアの反応は複雑だ。フィリピンやベトナムなど中国の台頭に反発する国は、中国との勢力均衡上、より強い日本を歓迎している。実際、日本は両国に巡視船を提供しているのだ。
安倍首相の経済分野での政策を練るブレインの1人である本田氏は、「アベノミクス」の背後にナショナリスト的な目標があることを隠そうとしない。同氏は、日本が力強い経済を必要としているのは、賃金上昇と生活向上のほかに、より強力な軍隊を持って中国に対峙できるようにするためだと語った。同氏は中国に「深刻な脅威を感じている」としている。
急速に軍事力を増強し、経済的に拡大する中国に対する日本人の恐怖は根深く、この不安は「失われた20年」によって増幅されている。1990年代初めにバブルがはじけた時、日本のGDPは中国のそれより約10倍も大きかった。しかし、今ではその半分強でしかない。
日本は中国のような核兵器を持ってはいないが、その通常兵力は強力な抑止力になっている。そしてもちろん日本はアジアにおける米国の主要な防衛同盟国だ。
しかし、多くの日本人は東アジアにおける米国の力の持続性に不安を抱いており、毎年軍事費を2桁の伸びで拡大している中国は、2、3年(5〜10年と言う人もいる)で、いざ戦争となれば日本を打ち負かせる力を持つのではないかと恐れている。両国は東シナ海の諸島の領有権をめぐり激しく対立し、そこで武力衝突が偶発的に起きる恐れもある。
本田氏のナショナリスト的な感情は中国に対するものにとどまらない。同氏にとっては、中国の脅威から日本を守れるような経済力をつけるだけでは十分でなく、日本が世界の舞台で主体的行動を取れる活力があり、後見人としての米国にも頼らない、周辺国とのしがらみに左右されない国になることを望んでいる。
これも同氏が首相の靖国参拝を支持する理由だ。同氏は「日本の首相が靖国参拝を避けている限り、国際社会での日本の立場は非常に弱い」とし、「われわれは重荷を背負った日本を見たくはない。自立した国としての日本を見たい」と語った。
本田氏は大学教授でもあるが、その言わんとすることを強調するため神風特攻隊が米空母に体当たりするさまを頭の高さに上げた左手を落として表現した。同氏は「日本の平和と繁栄は彼らの犠牲の上にある」と、目を真っ赤にさせながら言い、「だから安倍首相は靖国へ行かなければならなかったのだ」と語った。
安倍首相は周囲に率直な物言いの側近を集めており、その多くは日本政治の右派だ。彼らは新聞の見出しになり議論を巻き起こす一方、重要な問題について首相の考えを知る手がかりを提供している。
人事に政治的な力が働いたとされるNHKの籾井勝人会長は先月の就任会見で、戦中の「従軍慰安婦」に関する発言で物議を醸した。この問題は韓国との関係において依然火種になっている。しかし、同会長は、大騒ぎすることではないといった調子で、このような女性は世界のどこの戦場にもいると述べたのだ。
本田氏の主張は、日本は日本が望むように歴史を解釈し、それを表現する権利を持たなければならないというものだ。同氏はそれが「純粋に日本人の精神と魂に関わる問題だ」と述べた。
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「戦時中の話を熱く語るナショナリスト」米紙WSJ 安倍首相のブレーン・本田悦朗参与の記事
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