平野貞夫の『永田町漂流記』
平野貞夫:2011年9月21日23:02 (抜粋)
■鉢呂前経産大臣にみる政治家の言葉
政治は言葉から始まる。従って政治家が発言する「言語」で、その政治家の思想や信条、そして政策を国民は知ることができる。しかし、言葉はしょせん言葉だ。真実を語るのも言葉だが、真実を隠すのも言葉だ。問題はその政治家の人格・人間性次第だということになる。
鉢呂吉雄という政治家を知る人たちの多くは、野田新内閣で、問題を起こす閣僚の第1号は鉢呂経産大臣だと誰もが予想していた。私は鉢呂氏の、民主党での活動というか問題を知っていたのでどんなトラブルを起こすのか危惧していた。それは、物事の真実を自分で考えず、権威あるものやマスコミなどが主張する俗論を信じて、感情的に行動するタイプだからだ。小沢元代表の検察審査会強制起訴問題が起こっていた時、党内で「小沢有罪論と民主党からの排除論」を熱心に主張したことで、検察に洗脳された政治家として知られていた。
昨年9月、菅代表再選の直後の改造で、2度目の与党国対委員長としてまったく能力がなく、機能しなかったことは民主党国会議員なら知らない人はいないだろう。野党の国対委員長と交渉ができないのである。政治家としての適切な思考をもっていないことは、岡田克也前幹事長と同じ性格といえる。
菅内閣が国会運営に失敗した責任者の1人で、1月の安住淳氏と交代させられた経緯がある。野田新内閣の重要ポストで入閣できたのは、国対委員長を更迭したことのお返しで、多分、菅前代表と岡田前幹事長の肝いり人事であろう。鉢呂氏に、経産大臣の要職が勤まるはずはないことを見抜けなかった野田首相の任命責任は大きい。
ところで、野田新内閣で閣僚らの発言が問題になっている。政治家の発言は、ことによると政治不信や政治責任が生じる。国会で不穏当とか、不適当といわれるのは次のようなものだ。「暴言」「虚言」「放言」「失言」「空言」「悪言」「怒言」「大言」「艶言」(セクハラを含む)等々がある。お互いに気をつけよう。
さて、鉢呂吉雄氏の場合、感情の抑制がきかない「暴言」だ。許されることではなく閣僚を辞めることは当然のこと。また、前原政調会長のように、すぐ尻尾を出すような発言は、誉められたものではないが割合被害は少ない。国家を潰すことになり兼ねないのは、理念も見識もない政治家が、政治弁論技術だけで大政翼賛会的組織にあやつられて、国民を苦しめ、経済の活性化を妨げる虚言政治を行うことである。その被害は大震災と違った意味で大変な事態となる。(後段略)
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