産経ニュース 2014.11.23 11:00更新
【名言か迷言か】「老兵」石原慎太郎氏が引退から一転出馬を決意した理由は…次世代の党の厳しい現実
衆院最高齢だった次世代の党の石原慎太郎最高顧問(82)が、引退示唆から一転、次期衆院選への立候補を決めた。まさかの解散風に吹かれて存亡の危機に直面した党を救うべく、再び立ち上がったのだ。裏を返せば、石原氏の代わりとなる“スター”が存在しない党の寂しいお家事情がある。「老兵」の決断に同僚議員は勇気づけられているが…。
「私は出ます。出る限り、東京の比例区では必ず人を通します」
石原氏は18日の党臨時総務会終了後、国会内で記者団にこう断言し、2年前の前回と同じ比例代表東京ブロックで立候補する考えを表明した。
わずか数日前の14日は「老兵は死なず、消えていくのみだ。体力的にも厳しい」と発言していた。しかし、党は「老兵」の引退をすんなり認めようとはしなかった。
特に若手議員は、一丸となって「引退しないでください」などと直接熱い思いをぶつけた。平成22年の「たちあがれ日本」の結党から石原氏と行動を共にする藤井孝男選対委員長は「非常に意気に感じたと思う。『ぜひ出てほしい』という純粋な気持ちが通じた」と、最高顧問の気持ちを代弁するように語った。
党が懸命に石原氏の説得にあたったのには理由がある。8月の発足以来、党の認知度は一向に上がらず、主な世論調査の政党支持率はときに0(ゼロ)%という数字が出るほど低次元を抜け出せずにいる。衆院選での苦戦は十分予想される。
石原氏は都知事選などで100万を超える票をたたき出した実績がある。石原氏の知名度に党はすがったといえる。
新人議員の一人は、石原氏の出馬決断について「根強い人気があるので、お国のためにクビを絞めてでも出てもらいたかった」と述べ、ほっとした表情を浮かべた。
次世代の党には、経済産業大臣などを歴任し、保守の論客でならす平沼赳夫党首をはじめ、杉並区長を務めた山田宏幹事長と横浜市長を務めた中田宏国対委員長の「ダブル宏」と、知名度のある衆院議員が少ないわけではない。特に山田氏は最近、慰安婦問題の報道をめぐる朝日新聞への追及で株を上げた。参院には、北朝鮮による日本人拉致問題で存在感を示した中山恭子元拉致問題担当相や、アントニオ猪木氏らがいる。
それでも「党を代表する発信力」は石原氏に及ばない。
石原氏続投には不安要素もある。
石原氏は、“過激”な発言が絶大な人気を集め、批判も浴びる田母神俊雄元航空幕僚長や西村真悟前衆院議員と親しい。両氏が所属する「太陽の党」は、現状では候補者届け出政党の要件をクリアできない可能性が高く、次期衆院選は友党関係にある次世代の党から出馬する可能性がささやかれている。
両氏は19日、都内の平沼氏の事務所を訪れ、衆院選の対応を話し合った。終了後、両氏は「政党から出馬する場合の最有力候補は次世代の党だ」との認識をいずれも示した。
ただ、次世代の党内には毒にも薬にもなり得る両氏の加入に慎重な意見もある。「他党に警戒感を抱かせ、衆院選における野党間協力の実現を遠のかせる」との理由だ。中田氏は両氏の入党について「党内に反対論があるのは事実だ」と強調する。
中田氏はまた、石原氏に頼りがちな党の状況について次のように戒める。
「選挙事情はそれぞれ異なり、現状は非常に厳しい。全員が満足するベストシナリオはない」
自民党でも民主党でもない「第三極」では老舗のみんなの党は、12月2日の衆院選公示を前に28日の解党が決まった。次世代の党も、年末にかけてタダでは済まないかもしれない。(政治部 内藤慎二)
〈後段略=来栖〉
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〈来栖の独白〉
石原慎太郎さんの嘆きが伝わってくる。憲法改正は、まだまだ先のことだろう。生まれるのが早かった。安倍ちゃんも苦労だが・・・。
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◇ 「憲法改正はエベレスト登頂より難しい」「俺はこんなところでくすぶっている」石原慎太郎氏 2013-05-24 | 政治/石原慎太郎
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◇ 石原慎太郎氏~「野中広務は売国奴。福島瑞穂は『憲法を変えると戦争を始める』と言うバカみたいな女」 2013-06-25 | 政治/石原慎太郎
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「老兵」石原慎太郎氏が引退から一転出馬を決意した理由は…次世代の党の厳しい現実
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