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小沢一郎氏「予想外の判決だ」「あんな判決はあり得ない」「検察でも認定できないのに」不快感をあらわに

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関連;陸山会事件:午後判決/勝栄二郎 法務官僚と裁判官を使って小沢一郎を抑えつけ、財務省は好き放題やった2011-09-26

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小沢元代表、法廷へ:近づく初公判 元秘書3人有罪「あり得ない判決」 側近に漏らす
 「あんな判決はあり得ない」。小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で26日に元秘書3人全員に有罪が言い渡されたことに対し、小沢元代表は27日夕、東京都内の個人事務所で自らと近い山田正彦前農相と面会し、不快感をあらわにした。26日夜には報告に訪れた弁護士にも「予想外の判決だ」と不満を表明。10月6日の自身の初公判に向け、司法への対決姿勢をにじませた。【葛西大博、鈴木一生、山本将克】
 小沢元代表は山田前農相に、東京地裁の判決が水谷建設からの裏献金1億円の受領を認定したことについて「検察でも(罪を)認定できないのに」と不満をもらした。これに先立ち元代表を支持する衆参の国会議員約20人は27日昼、国会内で会合を開き、辻恵衆院議員が「飛び抜けて異例の不当判決だ」と批判。「事実関係を無視して一方的な心証だけで判決が出たことは国民への挑戦とも受け取れる」などの意見も出た。
 前夜の26日夜。元代表は事務所で判決の報告を弁護士から淡々と聞き、元秘書3人の控訴方針を伝えられると「やむを得ないな」と応じた。
 ◇3人とも控訴
 これを受け元事務担当者の衆院議員、石川知裕被告(38)=禁錮2年、執行猶予3年▽後任の事務担当者、池田光智被告(34)=禁錮1年、執行猶予3年▽西松建設からの違法献金事件でも有罪とされた元公設第1秘書、大久保隆規被告(50)=禁錮3年、執行猶予5年=は27日、控訴した。
 一方、判決から一夜明け、検察幹部は改めてほっとした表情を見せた。大久保被告を取り調べた元特捜検事が証拠改ざん事件で昨年逮捕され、虚偽記載を認めたとされる同被告の調書を初公判前に撤回。さらに石川被告の「隠し録音」に基づき、地裁から多くの調書を却下された。ある幹部は「万一(26日の判決が)無罪だったら検察の信頼回復は一層遠のいただろう。調書却下に伴う分かりやすい証拠構造で有罪になっているので、控訴審でも逆転の可能性は低い」と自信をみせた。
 ただ、検察として起訴を見送りながら検察審査会に強制起訴された元代表の公判には口を濁す。ある幹部は「元秘書3人の有罪で十分。元代表は2回聴取して不起訴を決めており、我々に無関係の事件」と強調する。だが、あるOBは「今回の判決は政治資金規正法でも客観証拠や状況証拠から犯意や共謀を認定できるという指針を示した。元代表の事件でもそうした証拠はゼロではない」と述べ、元代表の公判の行方に注目する。
毎日新聞 2011年9月28日 東京朝刊
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ロッキード事件以来のでっち上げ/西松建設事件 当時の官房副長官は「疑惑は自民党には及ばない」と断言2011-09-28 | 政治/検察/メディア/小沢一郎
またか
田中良紹の「国会探検」
2011年9月27日 19:04  
 「ほー」と思わせる判決だった。「陸山会事件」の一審判決で東京地裁の登石郁郎裁判長は、大久保隆規元秘書が公共工事の談合で「天の声」を出す当事者であり、石川知裕元秘書と共に水谷建設から裏金1億円を受け取ったと認定した。そしてそれを隠蔽するため政治資金収支報告書に嘘の記載をしたとして3人の元秘書に執行猶予付きの禁固刑を言い渡した。それならこれは虚偽記載事件と言うより贈収賄事件である。
 東京地検はなぜ贈収賄事件として贈賄側を逮捕し、次いで収賄側の立件に至らなかったのか。一連の事件には初めから不可解な点が纏わりついている。まず政権交代がかかった衆議院選挙直前の3月に「西松建設事件」で大久保秘書が政治資金規正法の虚偽記載容疑で突然逮捕された。形式犯とも言える容疑での強制捜査は前例がない。
 しかも時期的に総理になる可能性の高い政治家に対する捜査である。検事総長以下最高幹部が意思統一し捜査に臨むのが決まりである。ところが「検察首脳会議」は開かれず、「若手検事の暴走」という形で強制捜査が行われた。私が担当したロッキード事件で、東京地検は田中逮捕の前に「福島の天皇」と呼ばれた高齢の知事を逮捕して世論の動向を探るなど慎重に準備を進めたが、今回の捜査にはその片鱗もない。
 「西松建設事件」の収賄側には自民党議員の名前が多数挙がっていて、中には事件発覚後に秘書が自殺した者もいた。しかし当時の官房副長官は自民党に事件は及ばないと断言し、その通り自民党議員は立件の対象にならなかった。「若手検事の暴走」という形にした事や政権交代の推進力である小沢一郎氏に的を絞った捜査は、通常の検察捜査というより政治的色彩の強い捜査と見られた。大阪地検も同時期に民主党副代表をターゲットにする「郵便不正事件」に着手したから狙いは政権交代阻止と見られた。
 大久保秘書の容疑は西松建設が政治献金をするために作った組織を西松建設本体と認識していたというもので、これが虚偽記載に当るというのである。犯罪と騒ぐような話かと思ったが、いつものことながら政界とメディアに「政治的道義的責任」を追及する大合唱が起きた。ここで小沢氏が非を認め、代表を退けば、検察は形式犯でしかない大久保元秘書の起訴を見送る公算が強いと私は見ていた。
 ところが小沢氏は非を認めず、検察に対して闘争宣言を行なった。検察は大久保元秘書を起訴せざるを得なくなり、「西松建設事件」だけでは有罪が難しいため、慌てて小沢捜査に力を入れ始めた。過去にさかのぼりゼネコン関係者からの聴取が行なわれた。
 その結果摘発されたのが「陸山会事件」である。検察は秘書らが住む事務所棟建設の土地購入に関して4億円の記載ミスがある事を発見した。一方で水谷建設から1億円の裏金提供の話を得る。この二つがどのように結びついているのか不明だが、ともかく二つの情報が流れればそれで目的は達する。国民には贈収賄事件の心証を与え、しかし検察は贈収賄事件の立件をしない。立件すれば証明しなければならないが、心証を与えるだけで政治的効果は十分だからである。
 一方で大阪地検の「郵便不正事件」は検察の大失態となった。担当検事が供述調書を改ざんして逮捕され有罪となり、事件の構図は崩れた。検事の取調べは信用できなくなった。そのため「陸山会事件」でも裁判所は供述調書を証拠として採用しない事にした。証拠に代わって判決の骨格を成したのは「推認」である。裁判所が被告と検察の言い分のどちらを「自然と見るか」という事で、客観より主観が優先される。
 今回の判決で裁判所は全面的に検察側の主張を受け入れた。3人の元秘書や小沢氏はすべて嘘を言ってきた事になる。ロッキード事件以来、数々の「でっち上げ」を見てきた私には「またか」という思いがある。ロッキード事件で田中角栄氏に一審有罪判決が下った日、私は官邸で後藤田官房長官を担当する政治記者だった。中曽根総理も後藤田官房長官もその日は裁判に一言も触れなかった。
 野党が「田中角栄議員辞職勧告決議案」を提出すると言って騒ぎ始めると、二院クラブの参議院議員であった作家・野坂昭如氏が、「選挙民が選んだ議員を国会が辞めさせるのはおかしい。それでは民主主義にならない」と私に言った。「その通り。辞めさせたかったら選挙で辞めさせるのが民主主義です」と私が言うと、しばらくして野坂氏が「田中角栄に挑戦する」と言って新潟3区から立候補を表明した。
 1993年に田中角栄氏が亡くなりロッキード裁判は控訴棄却となった、その2年後に最高裁はロッキード社幹部に対する嘱託尋問調書の証拠能力を否定する判決を下した。嘱託尋問調書は田中角栄氏がロッキード社から受託収賄した事を裏付ける証拠である。真相がほとんど解明されていないロッキード事件は、しかしメディアによって「総理大臣の犯罪」とされ、その後の日本政治には「政治とカネ」のスキャンダル追及が付きまとう事になった。
 今回の裁判で有罪判決を受けた元秘書は不当な判決だとして控訴した。小沢氏本人の裁判も来週から始まる。かくなる上は裁判の行方を見守るしかないのだが、「またか」と思うようにメディアや政治の世界が「政治的道義的責任論」を叫び始めた。政局に絡ませようと言うのである。しかし大震災からの復興予算を作らなければならない時に、立法府がやるべきはスキャンダル追及ではない。司法の問題は司法に任せる事が民主主義の基本なのである。*強調(太字・着色)は来栖 
小沢排除は三権協調して行われた/森英介元法相「小沢事務所の大久保秘書逮捕=あれは私が指示した事件だ」2010-10-11 | 政治/検察/メディア/小沢一郎
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「今回のようなケースがまかり通れば、狙い撃ちされた政治家はひとたまりもない」石川議員独占インタビュー2011-09-27 | 政治/検察/メディア/小沢一郎
登石郁郎裁判長の判決文(要旨) この矛盾に満ちた文章がこの国の司法の場で通用することに唖然とする2011-09-28 


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