≪ 田勢康弘の週刊ニュース新書 ≫
【3月3日 放送内容】
【小沢一郎氏 生出演! 〜政治は、いま何をすべきか〜】
政権交代から2年半――。当初高まっていた国民の民主党政権への期待は、いま大きな不満に姿を変わりつつある。消費税率引き上げに不退転の決意を示す野田政権にとって、今後の政局のカギを握るのが、「反対」の立場を掲げる小沢氏の動向だ。なぜ「反対」なのか…メディアでほとんど伝えられない小沢氏の真意とは?野田総理との意見対立の先に、政界再編はあるのか?小沢氏が描く、新しいニッポン政治のカタチを問う。
ゲスト;民主党 小沢一郎元代表
放送日時 3月3日(土)
テレビ東京系列全国ネット ⇒11:30〜12:05
•BSジャパン ⇒11:30〜12:05
•日経CNBC ⇒13:30〜14:05
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極秘会談、論評避ける=「話し合い解散」警戒−小沢元代表
野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁の極秘会談が発覚したことに対し、民主党の小沢一郎元代表の周辺は「話し合い解散」が模索されたのではないかと神経をとがらせている。元代表自身は1日夜の若手衆院議員との懇談で、極秘会談について問われたが、「あまり分かんねえな」と論評を避けた。衆院解散・総選挙の阻止に全力を挙げているだけに、平静を装いつつも、心穏やかではなさそうだ。
極秘会談が明るみに出た2月29日、元代表は若手議員との懇談で「会っていないんじゃないか」と語っていた。元代表を支持する議員は選挙基盤が弱い若手が多い。「民主党では戦えない」と次期衆院選前の離党を口にする議員すらいる。
民主党への逆風が吹く今、衆院解散・総選挙となれば、多数の小沢氏系議員が落選するとみられている。民自両党のトップ会談で、消費増税関連法案に自民党が協力して首相が解散を確約する「話し合い解散」の話があったかどうか、民主党内には動揺が広がった。話し合い解散の流れが確実になれば、消費増税反対の小沢氏系議員の多くは、関連法案に反対して離党するか、嫌でも賛成して民主党にとどまるかの決断を迫られるからだ。
両党首のパイプを断ち切るため、元代表のグループが会談情報を流したのではないか、との臆測も飛んだ。だが、元代表に近い民主党の輿石東幹事長は同日夜、自民党の石原伸晃幹事長に電話で「俺は全然知らない。どういうことなんだ」と問い合わせており、元代表が事前に把握していた可能性は薄い。
民主党内で、消費増税をめぐり対立する首相と元代表が会談すべきだとの声が上がり、首相は「どなたであってもお願いし、説得する」と表明した。その首相が谷垣氏との会談を優先したことに、元代表周辺は「野党と話をする前に党内で話をしろ」と猛反発している。
元代表は2月23日の勉強会で、解散阻止のため、倒閣も辞さない姿勢を表明。極秘会談はその2日後に行われた。首相に近いベテラン議員は「これ以上、民主党内で元代表の反対論が広がらないよう会談したのではないか」と解説した。
元代表は、4月にも下される政治資金規正法違反事件の判決で無罪を勝ち取り、首相の党代表任期満了に伴う9月の代表選に向け、党内の主導権を奪還したい考え。最近はメディアでの発信も増やしており、解散阻止に向けた首相批判に拍車が掛かりそうだ。(時事通信2012/03/01-21:41)
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極秘会談、批判浴びる谷垣氏=総裁選前倒し論も−自民
自民党の谷垣禎一総裁が野田佳彦首相との極秘会談に臨んだ背景には、消費税率引き上げに対する首相の決意を見極めるとともに、早期の衆院解散・総選挙の可能性を探る狙いがあったとみられる。しかし、消費増税関連法案の提出前の与野党協議を「密室談合」と批判してきただけに、党内では谷垣氏への反発が出ており、求心力が一段と弱まりかねない情勢だ。
「会っていない」。谷垣氏は1日の記者会見で重ねて極秘会談を否定。記者が食い下がると「私にもプライバシーがある。全部しゃべるつもりは毛頭ない」と声を荒らげた。
首相と谷垣氏は、消費増税推進という点では一致。このため、谷垣氏は衆院解散・総選挙後であれば増税に協力する姿勢を示してきた。しかし、早期の解散に追い込む見通しは立たず、谷垣氏には手詰まり感もあったようだ。
極秘会談で谷垣氏は、増税法案に野党が協力するのと引き換えの「話し合い解散」に対する首相の思いや、消費増税反対を明言する小沢一郎元代表を排除してでも増税を進める決意が首相にあるのかなどを探ったとみられる。
早期解散となれば、国政進出を目指す「大阪維新の会」や、石原慎太郎東京都知事を党首とする新党構想の機先を制する形にもなり得る。話し合い解散については、森喜朗元首相らがかねて主張。党内には支持が広がり始めており、谷垣氏も否定はしていなかった。
ただ、会談が表面化したことで、谷垣氏の立場は危うくなった。密室談合だとして与野党協議を拒んできた自らの発言と矛盾するからだ。
1日の自民党代議士会では、中堅の河井克行氏が、谷垣氏に「ガチンコの党首討論の直前に総大将同士が裏で会って、どういう話があったのか」とかみついた。中堅・若手約20人による2月29日の会合では「早く総裁を代えるしかない」と、秋の総裁選の前倒し論が相次ぎ、派閥領袖(りょうしゅう)の一人も「谷垣降ろしにつながるかもしれない」と指摘している。(時事通信2012/03/01-21:13)
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財務省にも見放された野田首相
2012年3月1日(木)10時0分配信 日刊ゲンダイ
<もはや利用価値なし>
野田内閣といえば、増税を遂行するための「財務省カイライ政権」というのが衆目の一致するところ。シャカリキになって増税路線を突き進む野田首相は「勝栄二郎事務次官の操り人形」とヤユされてきた。ところが――。財務省が力量不足の野田を見限り、距離を置き始めているという。後ろ盾を失ったドジョウは、泥に沈んでいくだけだ。
これまで「増税法案に政治生命をかける野田総理は立派。全力で支える」と手放しで称賛していた財務官僚たちが、最近はトーンダウン。「総理の最大の仕事は『話し合い解散』だ」とか言い出している。
「野田首相では、党内をまとめることができない。強引に増税法案を提出したところで、与野党協議が進まない以上、成立の見込みもない。こうなったら、法案成立を条件に自民党と『話し合い解散』の道を探ってもらうしかないでしょう。そうすれば、増税に道筋をつけた首相として、歴史に名を残しますよ。できれば6月までに解散・総選挙をやってもらいたい」(財務省幹部)
なぜ6月までかというと、「大阪の橋下市長が率いる『大阪維新の会』の準備が整わないうちに」(同幹部)という理由だ。
財務省にとっても、ポピュリズムの申し子のような橋下は脅威。橋下が霞が関の既得権益と闘う姿勢を鮮明にすれば、国民の圧倒的な支持を集めかねない。だから、維新の会の準備が整う前に選挙をしてしまえという魂胆である。
悲願の消費税アップを実現するためなら、ドジョウ政権など潰してもかまわないのだろう。軌道修正した財務省は、さっそく新たな工作を開始している。野田には「増税には大義がある。堂々と国民の信を問えばいい」と進言。その一方で、自民党には「問責しかない」と耳打ちの二股膏薬だ。
「わが党も、財務相経験者の谷垣総裁はじめ、若手から人望がある林芳正参院議員や野田毅税調会長など、“主流派”は財務省の子飼いばかり。御しやすさでいえば、野田政権と変わらないかもしれません」(自民党中堅議員)
総選挙になれば、増税を掲げる野田・民主党が勝つ見込みはゼロ。どこも過半数を取れなければ、政界再編が視野に入ってくる。財務省がもくろむのは「民自公の増税派で大連立」のシナリオだという。何でもかんでもアノ役所の思惑通りに進むとは思えないが、早期の解散・総選挙の結果、次の政権が財務省のお膳立てによる「増税大連立」なんてことになったら悲惨だ。
このままなら、野田は放っておいても自滅する。だが、国民生活まで道連れにされてはタマラナイ。心ある民主党議員は、トチ狂った野田が解散を口にする前に、力ずくで引きずり降ろすことだ。
(日刊ゲンダイ2012年2月27日掲載)
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◆小沢強制起訴裁判は120年の議会史で最悪の事件/笠間検事総長が日本の統治機構を建て直す鍵をもっている2012-02-29 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア