「小沢王国壊滅」狙う自民党 “政界渡り鳥”平野氏支援には異論も
zakzak2013.04.03
安倍晋三首相率いる自民党が、生活の党の小沢一郎代表が築き上げた岩手県の「王国壊滅」に執念を見せている。今年夏の参院選岩手選挙区(改選数1)で、民主党に離党届を出した平野達男前復興相の支援を検討しているのだ。ただ、党内には異論もあるうえ、県内には、平野氏に対する複雑な感情もありそうだ。
「政権交代を旗印にしてきたが、それに代わるものがない」「無所属で復興を訴えたい。支援してくれる政党があれば視野に入れたい」
平野氏は2日、民主党に離党届を提出した後、岩手県庁で記者会見し、自民党の支援に期待をにじませた。
民主党の海江田万里代表は「強い憤りを感じている」と非難。党執行部は平野氏を除籍処分にする方針を決めたが、正直、民主党はカヤの外といえる。注目は、自民党がどう動くかだ。
岩手県は小沢氏のおひざ元で、過去6回の参院選で小沢系候補が連勝し、自民党は苦杯をなめてきた。ところが、昨年末の衆院選で、自民党は比例復活を含めて県内4選挙区で議員を誕生させた。小沢氏の政治力は急落しており、自民党は7月の参院選で「小沢王国壊滅」を狙っている。
そのため、自民党岩手県連会長の鈴木俊一外務副大臣らが「民主党を離党すれば、支援する道もある」と口説いてきたが、平野氏の決断が遅れたため、県連は慶応大ラグビー部前監督の田中真一氏の擁立を決め、党本部に申請している。
自民党内には「元復興相で知名度も地盤もある平野氏を支援すべきだ」という意見と、「タイミングが悪すぎる」「平野氏は政界渡り鳥のイメージがあり、岩手県民にも理解されない」という意見がある。
沖縄での別荘建築など「政界引退」も見据えつつあるとされる小沢氏に、自民党は引導を渡せるのか。
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〈来栖の独白2013/4/3 Wed. 〉
小沢一郎氏は、自壊したのだ。検察やメディア、既得権益集団によって潰された面もあるが、自らにも昨年の選挙の敗因は大きくあった。
氏は、官邸周辺で毎週行われる脱原発デモを見、朝日新聞・毎日新聞・東京新聞といった反原発のプロパガンダを目にすることで、民意は反原発にあると諒解した。「反消費税増税」と「反原発」を掲げれば、選挙に勝てると踏んだ。「大きな声」にのみ聞いたことが、氏を誤らせた。民意(サイレントマジョリティ)は、反原発にも反消費税増税にも、なかったのだ。反原発を掲げた政党は、軒並み票を減らした。永年、「大きな声」に聴き、選挙しか念頭になかった小沢一郎という政治家は、このようにして政治の舞台から退場した。
私は、氏の外交、防衛政策も、支持しない。また、昨年の選挙における地元岩手での刺客擁立は、氏の卑小さを露呈したものだった。心が冷えた。
◆ 小沢一郎氏、再起期し本格始動 / 小沢氏に「サイレント・マジョリティ」の声は聴こえていただろうか 2013-03-27 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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〈来栖の独白 2013/3/25 Mon. 〉
安倍内閣の経済政策を「かつての自民党と同じ」と批判し、「夏の参院選で自民党が圧勝すれば、日本の前途は非常に暗い」と、「イメージ」で語る小沢氏。イメージ手法は、大手メディアの十八番である(「政治とカネ」、この戦略により小沢氏は政治生命を断たれた)。
昨年12月の衆院選挙で小沢氏は「反消費税増税」と「脱原発」を掲げ、敗れた。私の気になったのは、青森など原発関連施設のある選挙区候補者への配慮・対策、また地元岩手の刺客候補擁立の必然性などだった。加えて、選挙日間近になっての[日本未来の党]合流や選挙直後の同党離脱はお世辞にも上手とは言えず、私の中で小沢離れが進んだ。
憶測だが、小沢氏は先般12月の衆院選を「脱原発」を掲げることで勝てる、と踏んだのではないだろうか。それで、ドイツまで視察にも赴き、官邸前のデモにも参加したのではないか。氏には、原子力発電を過渡的エネルギーと見てきた自民党時代があった。そんな小沢氏の目に、毎週金曜日、官邸周辺で多数を結集して行われる反原発デモは「大勢」(世論)と映ったろう。「国民は多くが脱原発を望んでいる」、そのように映ったのではないか。
官邸周辺のデモは、私に安保条約反対のデモを思い起こさせた。あのときも多くの人が参集した。
渡部昇一氏と百田尚樹氏は対談の中で、「マスメディア」について次のように言う。(『Voice』4月号)
渡部 2012年から現在にかけては、脱原発運動の旗振り役になり、いかにも国民全体が「脱原発」の意見をもっているかのような記事を掲載した。しかし先の総選挙では、「日本未来の党」をはじめとする、脱原発政党は軒並み議席を減らしています。マスコミのいうことと、「サイレントマジョリティ」の意見は違うということが露呈しました。
百田 60年安保のときと状況はよく似ています。当時も日本全国が「安保反対」のような気運でしたが、自然成立とほぼ同時に岸内閣が倒れ、その数か月後に行われた総選挙で自民党が圧勝した。メディアの声はあくまでも「大きい声」にすぎず、それが大多数の声を代表しているとは限らないということです。
百田 岸信介はいみじくも、安保デモを前に「私には国民の声なき声が聞こえる」と発言しました。それは正しかったんです。いくら国会を群集が取り囲んでも、私の両親のような大多数の庶民は、そのような問題に何ら関わりはありませんから。サイレントマジョリティの声を聞くというのは、政治家の大きな資質の1つだと思います。
「脱原発」を掲げることで衆院選は勝利できる、そのように小沢氏は読んだのではなかったか。「あなたが出てくれれば百人通る」と滋賀県の嘉田知事([日本未来の党]代表=当時)に言っている。
が、惨敗だった。小沢氏の読み違いだった。小沢氏に「サイレント・マジョリティ」の声が聴こえていただろうか。
小沢氏の手法として「選挙は川上から」とよく云われ、昨年の衆院選でも、氏はまず愛知県の寒村、豊根村から(『国民の生活が第一』の)応援演説を始めている。そのようにしながら氏の裡には、官邸周辺のデモの光景が強く在ったに違いない(嘉田氏との連携に向けた動きが並行してあった)。
「サイレント・マジョリティ」もそうだが、小沢氏にマイノリティの声は聴こえていただろうか。沖縄・辺野古の「地元の地元」の住民が実は基地移設を望みながら「反対」の大きな声に圧されて「賛成」の声を発せないでいるように、原発を抱える地元住民が原発の存続を望んでいる、そのような声が聴こえていただろうか。「川上から」というのは、そういった「地元の地元」の声、発せないでいる声なき声に耳を傾けることではないだろうか。
選挙直前直後の如何にも慌ただしかった[日本未来の党]との顛末(悪手)を思い起こすにつけ、官邸周辺から発せられる「大きな声」のみを小沢氏の耳は受信していたように思えてならない。消費税増税反対も反原発も、選挙のために掲げた看板に過ぎなかったのでは、と思えてくる。これでは支持は得られず、惨敗しても当然だった。
◆ 小沢一郎氏 沖縄県名護市辺野古から南に約9? 別荘建築 「老後に住みたいと思って購入した」 2013-03-28 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
小沢氏、沖縄に別荘建築 老後に備え? 故郷・岩手から離れた真意は…
zakzak2013.03.28
生活の党の小沢一郎代表(70)が、沖縄県宜野座村(ぎのざそん)に所有している土地に、「太平洋を一望できる豪華別荘を建築している」という情報が入った。地元では評判になっており、本紙は外観を撮影した写真も入手した。小沢氏はかつて、「老後に(沖縄に)住みたい」と発言している。今年夏の参院選に向けて、小沢氏は着々と動き出しているが、故郷・岩手県から遠く離れた南の島に別荘を建てる真意とは。
沖縄本島の玄関である那覇空港から自動車で約2時間、政府が米軍普天間飛行場の移設先に想定する名護市辺野古から南に約9キロ。本島中部の東海岸に、エメラルドグリーンの海と白い砂浜が印象的なリゾート地がある。その海岸近くの岬の先端に、建設中の建物とクレーン車が見える。
沖縄を訪れたジャーナリストは、「宜野座村に、小沢さんが別荘をつくっている」との話を聞き、さっそく向かったという。登記簿によると、一帯は、2005年に小沢氏が入手した約5200平方メートルの「原野」だった。
畑の間を抜け、墓地に至る舗装道路を過ぎ、草木が両側に茂った未舗装道路を数百メートル走ると、出入りを禁じる柵もないまま、いきなり建設現場にたどり着いた。高級感漂う平屋の建物はほぼ完成しており、4、5人の作業員が内装や植樹を行っているのが見えたという。
夕刊フジの取材に対し、地元の不動産関係者が語る。
「ビーチを見下ろせる場所にはプールもあり、植栽として沖縄三味線などに使う黒檀(こくたん)も植えられているようだ。建築は数カ月前から始まっており、『4月に引き渡し』といわれている。土地代で約5000万円、原野を切り開いて建てているので、生活インフラ整備も含めて建物代は5000万円は下らないでしょう」 宜野座村役場に所有者を問い合わせると、「建物が建設中であることは知っているが、個人情報でいえない」(建築課)と返答。ただ、同村関係者は「小沢先生の秘書がビーチの景観を懸念して役場に相談にきた。『別荘にしたい』と話していた」と証言した。漁業組合関係者も「村では『小沢さんが来る』と話題になっている」と語った。
この土地について、小沢氏は昨年1月10日、陸山会裁判の被告人質問で「老後に住みたいと思って購入した」と証言している。小沢氏は「釣り好き」として知られる。沖縄で釣りといえば、カジキやシイラなどを狙うトローリングが有名だが、同村でも「アジやイカ釣りを楽しめる」(産業振興課)。
小沢氏は現在、「国民生活を立て直す」「原発ゼロで経済成長を実現する」などの政策を掲げる生活の党を率いて、今年夏の参院選での勝利を目指して日々活動している。ただ、国会議員生活も43年を超えて、その後の「自分の生活」も考えているのか。
夕刊フジは25日午後、小沢氏の議員会館事務所に、別荘建築の経緯や用途などを尋ねる質問状をファクスで送った。返答がないため、数回にわたって電話で問い合わせたところ、「留守番」と名乗る男性は「名前はいえないが上の者に質問状を渡してある。返答がないなら『答えない』ということだ」と語った。
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◆ 【小沢民主党元代表 被告人質問】第12回公判 法廷でのやりとり 2012年1月10日 (共同通信) 2012-01-10 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア
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3漁協が辺野古移設に反対 「漁師、生きていけない」
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設先、名護市辺野古沖に隣接する海域に漁業権を持つ三つの漁協が16日、移設に反対する集会を同県宜野座村の宜野座漁港で開いた。漁師ら約150人が参加し「建設されれば、漁場崩壊につながり漁師は生きていけない」と訴えた。
3漁協は宜野座村(宜野座村)、金武(金武町)、石川(うるま市)。
石川漁協の若津武徳組合長は「国は一方的な手続きで移設を進めようとしている。ウミンチュ(漁師)は無視できない」と強調。
参加者は建設の即時中止を求める決議文を採択。沖縄防衛局に提出する。
2013/03/16 17:31【共同通信】
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WiLL 月刊ウィル2013年3月号
蒟蒻問答 第82回「アベノミクス」のどこが悪い!
堤堯(ジャーナリスト)×久保紘之(ジャーナリスト)
〈抜粋〉
p110〜
まさかの小沢“効用”論
久保 ところで、安倍政権は沖縄の普天間基地移設問題と原発問題をどうクリアしようとしているんですか。これまでの自民党的やり方、つまりなし崩し的に基地移設も原発再稼働もやっていくのか。しかしその場合、安倍の言う「戦後レジームからの脱却」はできるのか。
p111〜
堤 半ばブラックジョークに聞こえるかもしれないけれど、普天間基地移設については、小沢一郎に頼んだらどうだい?
久保 小沢? なんだ、堤さんも小沢の“効用”を認めているんですか。
堤 ほら、小沢は辺野古に約5200平方メートルもの土地を購入しているだろ。基地移設を見越した投資だよ。儲け話だから「小沢さん、辺野古に土地も土地もお持ちで、土地勘もあるでしょう。ひとつお力添えをお願いします」と投げてみたら、奴さん、ゼニゲバだから、地元の説得にもしゃかりきに動くんじゃないか(笑)。
久保 「もっとどんどん買って、最後は国に寄付してください」?(笑)。そうしたら、小沢は国士として永遠に名が残るかもしれませんけどね(笑)。
誤解を恐れずに言うと、沖縄とか原発問題は「国家・国民大多数の幸福・安全確保、つまり公共の利益のためには少数者が犠牲になってもやむを得ない場合があり得る」という、政治の極限での選択の問題にかかわっているんです。
だから、それとの対峙を迫られたマキャヴェリやマックス・ウェーバーは「絶対的倫理(宗教)」と「政治的倫理」とを峻別すべきだとする結論に達したわけでしょう。
福田恒存が『1匹と99匹』という論文で、新約聖書の「ルカ伝」第15章を引きながら「善き政治はおのれの限界を意識して、失せたる1匹の救いを文学(宗教)に期待する」としたのも同様の意味からです。
問題は「99匹を救うために1匹を切り捨てる」政治の倫理と、イエスが「迷わんぬ99匹に勝りて此の1匹を喜ばん」と説いたような「見捨てられる1匹のために心を砕く」宗教(文学)の倫理との関係なんです。
ちなみに福田は、「政治は政治の言葉で文学を殺し、文学は文学のことばで政治を理解しようとして政治を殺してしまう」と言っていますが、その言葉をなぞれば、マッカーサー憲法下の日本の政治は1匹を救うために99匹を犠牲にする転倒現象、つまり政治の宗教(文学)化、責任倫理ででなく心情倫理に傾きすぎて、日々、政治を殺しつづけてきたと言えませんか。民主党の掲げた人間中心、生活第一がいい例でしょう。
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