連続リンチ殺人の死刑囚、2人目の再審請求棄却 名古屋高裁
中日新聞 2013年8月20日 12時58分
愛知、岐阜、大阪の3府県で1994年、男性4人が殺された連続リンチ殺人事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した元少年3人のうち、大阪府松原市生まれの死刑囚(38)の再審請求に対し、名古屋高裁刑事二部(柴田秀樹裁判長)は19日付で、請求を棄却する決定をした。
死刑囚側は今年1月、捜査段階での自白を否定する上申書と法医学者の鑑定書を新証拠として再審請求した。上申書は「捜査官に迎合することで全く虚偽の事件が作られた」と主張。鑑定書は4人の犠牲者のうち「木曽川事件」の被害者の死因について、死刑囚の暴行以前に、ほかの共犯者によって既に致命傷が加えられたと主張していた。
今回の高裁決定は、上申書と鑑定書は「新規性を欠き、証拠価値についても信用性が乏しい」と判断。「確定判決は自白調書のみによって認定したものではない。自白調書の信用性を否定する理由は具体的根拠に乏しく、一般論にすぎない」などとして退けた。
連続リンチ殺人事件は、94年9〜10月、当時18〜19歳の少年3人が木曽川や長良川の河川敷など愛知、岐阜、大阪の3府県で若い男性4人を殺害した。2001年の名古屋地裁判決は、リーダー格とされた愛知県一宮市生まれの被告に死刑、大阪府生まれの2人に無期懲役。05年の名古屋高裁判決は「役割に大差はない」として3人全員を死刑とし、11年に確定した。一宮市生まれの被告は完全責任能力を争い再審請求をしたが、名古屋高裁は今年2月に棄却した。
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連続リンチ殺人、死刑確定の元少年の再審請求を棄却 名古屋高裁
産経新聞2013.8.20 14:26
平成6年に大阪、愛知、岐阜の3府県で男性4人が殺害された連続リンチ殺人事件で、強盗殺人罪などで死刑が確定した元少年3人のうち大倉(旧姓小森)淳死刑囚(38)の再審請求について、名古屋高裁(柴田秀樹裁判長)が棄却する決定をしていたことが20日、分かった。決定は19日付。
弁護側は今年1月、高裁に再審を請求。事件の経緯を記した大倉死刑囚の上申書を提出し、自白の信用性に疑問があると主張していた。高裁は決定で「上申書の内容は曖昧で信用性に乏しい」と指摘した。
確定判決によると、大倉死刑囚は他の2人と6年9〜10月、大阪市のビルで男性を絞殺し高知県の山に遺棄。愛知県の木曽川河川敷で遊び仲間の男性を殺害、岐阜県で男性2人を金属パイプで殴って殺害した。
13年の一審名古屋地裁は3人のうち1人に死刑、大倉死刑囚ら2人に無期懲役を言い渡したが、名古屋高裁は17年に3人をいずれも死刑とし、23年に最高裁が上告を棄却して判決が確定していた。
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◇ 木曽川長良川リンチ殺人事件
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木曽川長良川リンチ殺人事件 2人目の死刑囚の再審請求棄却 名古屋高裁
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