名張事件、異議申し立て 高裁の再審請求棄却に 奥西死刑囚の弁護団
産経ニュース 2014.6.2 16:41
昭和３６年に三重県名張市で女性５人が死亡した名張毒ぶどう酒事件で殺人罪などに問われ、死刑が確定した奥西勝死刑囚（８８）の８度目の再審請求を棄却した名古屋高裁の決定について、弁護団は２日、高裁に異議を申し立てた。
今後、高裁で、棄却決定を出した裁判長とは別の刑事第２部、木口信之裁判長の下で審理される。
５月２８日の決定は、８次再審請求で弁護団が提出した証拠を「既に７次請求審で審理を経ている」と指摘。「同一の理由による再審請求は認められない」として退けた。
昨年１０月、７次再審請求審で最高裁が死刑囚側の特別抗告を棄却したことを受け、弁護団は同１１月に８次請求を申し立てていた。
ぶどう酒に入れられた毒物が自白通り農薬のニッカリンＴだったかが争点で、弁護団は今年６月にも毒物に関する新たな証拠を提出すると予告していた。しかし、高裁はその前に決定を出したため、弁護団は批判を強めている。
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