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「広島 呉 少女LINE殺人事件」 母、祖母から虐待を受けて育った少女は仲間を「ファミリー」と呼んだ

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 産経ニュース 2014.11.5 11:00更新  
【衝撃事件の核心】母、祖母から虐待を受けて育った少女は仲間を「ファミリー」と呼んだ…広島・LINE殺人、残忍な犯行に至った異様な背景
 広島市の専修学校の女子生徒=当時(16)=が昨年6月に殺害、遺棄された事件で、強盗殺人などの罪に問われた元同級生で主犯格の無職少女(18)=同市=に対し、広島地裁は先月、懲役13年(求刑懲役15年)の実刑判決を言い渡した。無料通信アプリ「LINE(ライン)」での女子生徒の書き込みに立腹し、仲間らと共謀して犯行に至った経緯が注目された事件。裁判員裁判の公判では少女自身が家庭で虐待され、「ファミリー」と呼ぶ共犯の少年少女らとの疑似家族が心のよりどころだったなど、事件の背景も明らかにされた。少女の過酷な成育歴と残忍な犯行から保護処分か刑事処分かが争点となったが、下されたのは刑事処分だった。(松前陽子)
*「しばく」はずが暴走
 事件は昨年7月、少女が「友だちと山に行き、殺して遺体を捨てた」と自首したことから明るみに出た。広島県警は少女や成人の無職、瀬戸大平被告(22)=広島地裁で懲役14年の判決が出て控訴中=ら計7人を逮捕。女子生徒をワゴン車に監禁し、現金などを奪って首を絞めて殺害、遺体を同県呉市の山中に捨てたとする起訴事実について、少女は初公判で大半を認めていた。
 犯行の引き金はささいなことだった。
 「都合がええやつ嫌い。からまん方がええよ」
 少女はLINEのグループチャットに女子生徒についてこんな書き込みをした。そこに女子生徒が「(私も少女が)嫌いじゃね」と返したことから、少女が立腹。このときの心情について、少女は被告人質問で「言わしてやろう(文句を言って謝らせよう)と思った」「しばく(暴行する)とは漠然と考えていた」と述べ、殺意は否定した。
 しかしワゴン車に女子生徒を監禁し、暴行を繰り返すうちに事態はエスカレート。たばこの火を顔や耳の穴に押しつけたり、女子生徒に謝罪を要求したりして最後は殺害に至った。
*背景には成育環境
 広島地裁が判決で「短絡的かつ身勝手」と断じた動機。判決後の会見で裁判員の30代の会社員男性は「なんで、あそこまでいったのか」と割り切れぬ思いを語った。
 公判では、少女が唐突に女子生徒に嫉妬心を抱き、怒りをコントロールできなくなったこと。その背景に素行障害や境界性パーソナリティー、未分化なサデイズムがあることが明らかにされた。
 その性格に影響を及ぼしたのは、少女の成育環境だった。
 両親は少女が4歳のときに離婚。母親に引き取られ、母親の実家で祖父母や妹、伯母の6人で暮らし始めたが、母親は居酒屋を営み、帰宅しないこともあった。母親と祖母は週に一度は流血を含む殴り合いのけんかをして、止めに入った少女を投げつけることもあったという。母親は交際相手を優先し、少女が腹痛で吐いても長時間にわたって病院に連れて行かなかった。
 精神鑑定を行った精神科医は「愛着形成、人としての安心感、このままいていいという体験がなく、自己肯定感が育つことが少なかった」と指摘した。
 ただ、母親自身も祖母から殴られて育った。第一子の少女への愛情表現が分からなかったという。
*「ファミリー」に居場所
 そんな少女が「本当に大事でかけがえのない存在」とし、心の居場所にしたのが「ファミリー」だった。家族から孤立した少年少女らは自分たちを「ファミリー」と呼び、ワンルームで疑似家族を営んだ。
 少女は「私たち4人は寂しがりやで強がり、親に見捨てられ、認められないところが似ていた」と被告人質問で述べた。それゆえ、「(犯行時に女子生徒を)ここらへんで許そうと思ったが、私がここで止めたらファミリーに捨てられると思った」という。
 主任弁護士の中田憲悟弁護士は判決後、「家庭での愛情が受けられない一人親の子がグループ化する傾向にある。もっと虐待防止をしないと同じような子は減らない」と語った。
 厚生労働省の調べでは、平成24年度の児童虐待数は11年度の5・7倍に当たる6万6701件。そのうち、重い病気になっても病院に連れて行かないといった「ネグレクト」は1万9250件にのぼり、子供たちが置かれた厳しい環境が浮かび上がる。
*厳罰化する少年事件
 こうした成育歴などから、弁護側は保護処分を求めたが、判決は「生い立ちには同情できるが、殺意の形成と直接的な関係があるわけではない」とした上で残虐な犯行態様を断罪し、「保護処分を選択することは社会的に許容できる事案とはいえない」として刑事処分を選択した。
 少年事件をめぐっては、9年の神戸連続児童殺傷事件や12年の西鉄バスジャック事件以降、厳罰化の流れにある。広島大学大学院社会学研究科の吉中信人教授(少年法)は今回の判決を「犯情を重視する現行少年法の理念に沿った判決。一般人から選ばれる裁判員裁判で厳しい判決が出されたことで、それが社会の立場であることを示した」と指摘する。
 判決後、広島地検は「事件はLINEという新しいコミュニケーション手段がきっかけとなり、世間で騒がれたが、口論がきっかけで集団がエスカレートした事件は過去にもあった。強盗殺人という重大事件の中で特に特殊ということはなく、強盗殺人で保護処分は無理筋の話だった」として刑事処分を当然視した。
 刑事処分が確定した場合、少女は栃木刑務所か和歌山刑務所で成人とともに服役する見込みだ。
 プリクラ好きで、弟においしいオムライスを作っていた弟思いの女子生徒は戻ってこない。遺体が捨てられた呉市の山中には今も大小の石を集めて祭壇が設けられ、判決後の10月30日にも真新しいキクやカーネーションの花束が手向けられていた。
 LINEなどネットを使ったコミュニケーションの“負”の側面や孤立化する子供の救済など、事件が社会に突きつけた課題は大きい。
 ◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します *リンクは来栖
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「広島 呉 少女死体遺棄事件」元同級生18歳少女に懲役13年 広島地裁判決 2014-10-24 | 社会 

呉少女強殺 判決公判 懲役13年…専門家「支える仕組み必要」/ (加害少女「償いきれない」…第6回公判) 2014-10-25 | 社会 
  犯罪生む孤立 教訓 呉少女強殺、懲役13年判決/専門家「支える仕組み必要」
 地域/広島 讀賣新聞 2014年10月25日 
 呉市で専修学校2年だった女子生徒(16)が殺害された事件。強盗殺人罪などに問われた無職少女(18)に対し、地裁は24日、懲役13年の実刑判決を言い渡した。居場所を失って社会で孤立し、非行や家出を繰り返す少年少女が重大な犯罪を引き起こす例は絶えない。専門家は「寄る辺のない少年少女を、もっと社会で支える仕組みも必要」と強調する。(松本裕平)
 厚生労働省によると、義務教育終了後、親の虐待などのため家庭で暮らせず、非行を繰り返すなど生活指導が必要な少年少女の受け皿としては、働きながら、共同生活を通じて自立を目指す15~19歳を対象とした「自立援助ホーム」がある。
 昨年10月現在で全国に113か所あり、430人が暮らす。社会福祉法人のほか、個人や有志の運営も多い。国などから前年度の入所者1人あたり月20万円が措置費として支給される。
 入所者の中には人間関係のトラブルなどを抱えているケースが目立ち、職員は24時間態勢で施設に詰め、入所者の世話をしたり、相談にのったりする。ただ、措置費だけでは人件費を賄えず、ボランティアに頼らざるをえない施設も多い。
 資金や人員不足で閉鎖に追い込まれた施設の元運営者は「民間の善意頼みの状態で、多くの施設は人も金も全く足りていない」と打ち明ける。施設になじめずに抜け出す入所者も後を絶たないが、探し出す人手はない。退所した少年らの支援をきめ細かく続ける態勢もないのが実情だという。
 こうした少年少女が寄り添うように群れ、重大犯罪を犯す場合もある。今回の事件では、被告少女は、家庭に居場所を見いだせない類似した境遇の少年少女らと共同生活し、特別な絆で結ばれた「ファミリー」と呼び合っていた。
 厚労省は今年中にホームを160か所に増やす目標を掲げるが、立命館大の野田正人教授(福祉学)は「社会と接点を持たない未成年はどこにでもいる。少し歯車が狂えば大きな過ちを犯しかねず、広島の事件は特異な例ではない。単に支援施設の数を増やすだけでなく、もっと手厚い補助に加え、施設を離れた少年少女を継続的に支える仕組み作りも必要」と話す。
 ◎上記事の著作権は[讀賣新聞]に帰属します
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「償いきれない」加害少女が謝罪…少女遺棄公判
 讀賣新聞 2014年10月16日 12時59分  
 広島県呉市の山中で昨年7月、専修学校2年だった女子生徒(当時16歳)(広島市安佐北区)の遺体が見つかった事件で、強盗殺人と死体遺棄、監禁の罪に問われた無職少女(18)(同市東区)の裁判員裁判の第6回公判が15日、地裁で開かれた。
 被告人質問で、犯行を主導したとされる少女は「いくら償っても償いきれない。本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」と女子生徒と遺族に対し、謝罪の言葉を述べた。
 無職少女は事件当初、家族や自分自身が「どのようになってもいいと思っていた」というが、家裁での審判後、母親との関係が徐々に改善するにつれ、「被害者と被害者の母親を思いやることができるようになった」と語った。
 これまでに女子生徒や遺族宛ての手紙を30~40通書いたといい、「本当は被害者の墓に行って直接謝りたい。今、私ができる償いは手紙を書くことしかない」と話した。裁判でどのような判断を望むかと問われると、「刑務所に入っても、少年院に行っても、期間がどれだけ長くても構わない」と述べた。
 ◎上記事の著作権は[讀賣新聞]に帰属します
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呉の少女殺害:「助けたら次は自分」 共犯少女が証言−−地裁公判 /広島
 毎日新聞 2014年10月09日 地方版 
 呉市の灰ケ峰山中で昨年6月、広島市内の専修学校の女子生徒(当時16歳)が殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われた東区の無職少女(18)の裁判員裁判の第2回公判が8日、広島地裁(伊藤寿裁判長)であった。この日は共犯者の少女(18)=中等少年院送致=と、鳥取県湯梨浜町の無職、瀬戸大平被告(22)=控訴中=の2人が検察側の証人として出廷。少女は山中で殺害される直前の女子生徒と目が合ったことなどを証言した。
 少女は証言で、女子生徒が灰ケ峰山中で被告の少女らに激しい暴行を受け、さらに山奥に引きずられながら連行される際に目が合ったと話した。「助けてほしそうな表情をしていたが、もう私にはどうにもできないと思った」と話し、その理由を「助けたら、今度は自分がやられると思い目をそらした。自分を守った」と述べた。
 少女は事件発生の前日夜、偶然コンビニエンスストアで女子生徒と知り合ったという。無料通信アプリ「ライン」上で被告とけんかするのを見て、「自分が被害者をよく思っていなかったし、おもしろそうだ」と思い、味方のふりをして女子生徒を呼び出したと述べた。
 また少女は弁護側の尋問で、先月少年院を出院したと明らかにした。「(少年院で)事件で子どもを失った遺族の手記や事件に関する新聞記事を読み、人の命を奪うことがどんなにひどいことかわかった」と涙混じりに話し、「私が味方のふりをしなかったら、こんな最悪の結果にはならなかった」と悔やんだ。【石川裕士】
 ◎上記事の著作権は[毎日新聞]に帰属します

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