井沢元彦氏「ライダイハン問題をもっと議題にすべき」と提言
zakzak 2014.11.12
歴史をめぐり何かと日本を国際社会で叩く中韓。彼らのさまざまな画策を知った上で、残る問題は私たちはこの「厄介な隣人」とどう付き合うか、ということだ。作家・井沢元彦氏が、有効な対応策を提案する。
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従軍慰安婦問題についてはまず「性奴隷ではなく、軍人の性管理という問題が根底にあり、日本軍には戦争の現場となった土地の女性に対する性的暴力を防ごうという意図があった。もちろん慰安婦がそのために多大の犠牲を払った事は事実であり、この点については深く反省し救済に努めたい」という態度を明確にする。
そして「戦場の性的暴力は絶対に許されない」ということを強調した上で、問題を一般化し、韓国軍がベトナムで犯したライダイハン問題(※注)を議題に取り上げるよう議論を進めるのである。
もちろん韓国は「第二次世界大戦の戦争犯罪が問題でありベトナム戦争は関係ない」と主張するだろう。しかし、それは詭弁というものだ。
韓国がそう主張すればするほどこの問題の残虐性や韓国が責任を全く認めていないということが、次々に明らかになっていくだろう。すなわち韓国は墓穴を掘ることになる。そして、その方向に話を持っていく事はまぎれもなく正義であり、必ずしも日本だけではなく、本当の被害者であるベトナム人の救済につながることでもある。
中国の問題でも追い風が吹いている。たとえば香港の学生デモだ。中国共産党という組織がいかに時代遅れの自己中心的な存在であるかを世界に示しているからだ。
中国は「日本は我が国を侵略し満州国という傀儡国家を作り人民を苦しめた」と主張するだろう。それはその通りであると認めた上で、戦後の日本はそのことを反省した上で中国が一流国家になるためにいかに膨大な援助をしてきたか、日本人の感覚ではそうしたことを口にするのは恥ずかしいことだが、相手は中国だ、そんな遠慮は無用である。
彼等は日本の援助でできた空港や公共施設も全部共産党単独で作ったなどというデタラメで国民を騙している。
日本はそうではないという事実を世界にもっとアピールすればいい。疑う人間がいたら「香港をご覧なさい、あんなことをする中国と、戦後一切戦争行為をしていない日本とどちらを信じるのですか?」と堂々と主張すれば良い。
「満州国は傀儡国家」なら「チベットやウイグルもそれ以上の傀儡自治区」であろう。そこでどんな弾圧が行われているか世界中の人が知っている。
日本はかつての反省に基づき民族を弾圧することには徹底的に反対する、それゆえにチベット・ウイグルの独立も中国は認めるべきだと踏み込むのである。「満州国はダメだが、チベットは良い」などと中国が主張すればするほど彼等は墓穴を掘ることになる。
(※注)1964~1972年にかけて、韓国軍がベトナムに出兵した際、強姦などにより韓国兵とベトナム人女性の間に多くの混血児が生まれ、「ライダイハン」と呼ばれた。
※SAPIO2014年12月号
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中国人慰安婦 109人在籍、1日平均26人を相手などの資料公開
NEWSポストセブン 2014.11.10 07:00
最近の韓国では、中国に埋もれている慰安婦関連の記録に注目が集まっている。そのきっかけとなったのが、今年1月13日に中国東北部の吉林省档案館(とうあんかん)により公開された「日本内部報告書」だ。档案館は、中国全土の主要都市に設置された国家の公式記録を管理・保管する公文書館で、今回資料を公開した吉林省档案館もそのひとつである。
1938年に記録された日本軍の報告書は現在の中国領内に作られた慰安所の様子を綴ったもので、「韓国人慰安婦が39名、中国人慰安婦が109名いた」「中国人慰安婦の女性たちは1日平均26人もの日本軍人の相手をさせられていた」などと記されている。
さらに、吉林省档案館は3月20日に韓国の主要メディアを現地に招き、「慰安婦強制動員」を裏付けるとする資料を公開した。中国江蘇省に駐屯していた日本軍部隊が25万2000円の資金を慰安婦購入資金として使うことの可否を本国に問う書簡だ。
またこの書簡には、黒龍江省に設置されていた慰安所の様子がこう綴られている。
〈陸軍官舎の片隅にある慰安所は、小劇場のような造りになっていた。20人の慰安所兵力(慰安婦)はすべて朝鮮人であり、国家総動員法により束縛されていた〉
この書簡について韓国紙「ハンギョレ」は、「日本軍が軍用公金で直接慰安婦を購入しており、しかも慰安婦は国家総動員法により束縛されていた」と論評。その上で、「文書に兵力という言葉があるのを見ると、慰安婦が私的な事情で金稼ぎにやってきたのではなく、日本軍が指示した公的な行為を行なうために動員されたものであることがわかる」という専門家のコメントを掲載している。
档案館は昨年、「独島は韓国領」と明記した1947年の中国外交文書を公開。以来、韓国側に急接近した。まずは領土問題で韓国側の関心を引き、火急の問題とされる慰安婦問題の資料を立て続けに提供・公開して、中韓共同で畳み掛けるように日本を追い込もうという戦略だ。
中国の档案館はすでに、慰安婦白書作成で中核を担う韓国の「東北アジア歴史財団」と蜜月関係を作り上げている。韓国では慰安婦記録物を世界遺産に登録しようという動きが官民一体で始まっており、今年7月18日に開かれた政策討論会で高麗大学韓国史研究所の朴漢龍教授は「档案館との協力が必要」と明言。
さらにその発言を受け、東北アジア歴史財団の南相九研究員は、被害者の証言とともに被害事実を把握することの重要性を強調した。档案館に埋もれている慰安婦資料の検証は、韓国にとって極めて重要な意味をもつ。 文/藤原修平(韓国在住ジャーナリスト)
※SAPIO2014年12月号
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韓国 慰安婦を人権問題として世界に注目させ日本の譲歩狙う
NEWSポストセブン 2014.11.12 16:00
戦後70年となる来年を控え、歴史認識問題で日本と対立してきた中韓両国の思惑は、中国側でも慰安婦に関する資料を積極的に発掘していくなど、この問題で共闘を目指すことで一致した。
だが、朝日新聞の誤報騒動は韓国にも少なからずダメージを与えている。9月16日付の「朝鮮日報」は、韓国政府当局者の話を引用する形で「慰安婦問題の本質は変わらず」と報じたが、トーンダウンの感は否めない。日本政府や軍による強制性を直接的に示す証拠に欠ける韓国政府は、中国に眠る数々の関連資料の公開を待ち望んでいるのだ。
そうした中、中国は今年に入り、「中国人慰安婦」の存在を喧伝し始めた。まず、中国の歴史研究家が今年2月に上海で開かれた学術会議で「中国人慰安婦30万人説」をぶち上げた。さらに今年6月には米・ヴァッサー大学の丘培培教授が上海師範大学の2名の教授との共著として『中国人慰安婦』を出版。慰安婦は全体で40万人に上り、その半数以上(つまり20万人以上)が中国人慰安婦だという。
これまでほとんど触れられなかった中国人慰安婦の存在がなぜ突如として、しかも20万人や30万人といった“中国らしい”巨大な数字として現れたのか。その根拠はいまのところ提示されていない。
韓国と中国が慰安婦問題で手を組むことで、慰安婦の強制動員を「裏付ける」資料が乱発されることは目に見えている。そして、信頼するに足りない多くの資料が来年末に韓国政府により公表される「慰安婦白書」に盛り込まれることになるだろう。
慰安婦問題について、前出・丘教授は中国メディアに「20世紀で人類最大の恥辱的な罪」と語った。そして韓国政府も、慰安婦問題を人権問題としてすり替える作業を着々と進めている。
韓国側は中国のバックアップを得て、強制動員を間接的に示す資料を可能な限り提示し、さらに人権問題という観点で世界の目を慰安婦問題に集中させることで、日本の譲歩を引き出そうというシナリオを描いている。「慰安婦白書」はそうした目論見の見取図となるであろう。
文/藤原修平(韓国在住ジャーナリスト)
※SAPIO2014年12月号
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◇ 韓国が戦争犯罪を認めない訳 ライダイハン、村民虐殺、逃げ惑う人々に無差別発砲、処刑・・・ 2013-10-24 | 国際/中国/アジア
◇ 【韓国の真実】韓国人がベトナムに残した悲劇 鉄面皮の歴代大統領たち・・・《ライダイハン》問題・・・ 2013-07-16 | 国際/中国/アジア
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歴史認識問題…中韓両国の思惑 / 井沢元彦氏「ライダイハン問題をもっと議題にすべき」と提言
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