産経ニュース 2014.11.24 23:37更新
ヘーゲル米国防長官が辞任へ 米紙「事実上の更迭」 イスラム国対応などで意見対立
【ワシントン=青木伸行】オバマ米大統領は24日、ホワイトハウスでヘーゲル国防長官の辞任を発表する。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に対する掃討作戦などをめぐる意見対立が背景にあるとみられる。
ウクライナ情勢、アフガニスタンからの米軍撤退などの諸問題も抱える中での辞任は、オバマ政権に大きな打撃となる。
発表に先立ち、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は24日、ヘーゲル氏が辞任すると報じた。同紙は政権高官の話として、辞任はオバマ大統領の要請に基づくものだとしており、事実上の更迭とみられる。
与党・民主党が大敗した先の中間選挙後、オバマ政権の閣僚の辞任は今回が初めてとなる。
ヘーゲル氏は昨年2月に就任。オバマ政権の安全保障チームの中で唯一の共和党出身者だった。
◎上記事の著作権は[産経新聞]に帰属します
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産経ニュース 2014.11.25 00:48更新
イスラム国、アサド政権めぐる溝背景に 米国防長官辞任
【ワシントン=青木伸行】ヘーゲル米国防長官が24日、突然辞任する見通しとなった。オバマ大統領とヘーゲル氏との間では、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」への掃討作戦をめぐる見解の相違が、表面化していた。
「オバマ政権のシリア政策はアサド政権への対処策を明確にしておらず、破綻の危機にひんしている」
ヘーゲル氏は先に、ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)に2ページの覚書を送付し、こう批判した。
オバマ氏は穏健な反体制派への訓練や武器供与を通じ、最終的にはアサド大統領を退陣に追い込む方針だ。だが、シリアでは、米軍の空爆でイスラム国が打撃を受けている間に、アサド政権が反体制派への攻勢を強めており、ヘーゲル氏は空爆がアサド政権を利していることを認めていた。
アサド政権が対イスラム国掃討作戦の障害となっており、ヘーゲル氏はアサド政権に対する戦略の見直しを求めていたのだ。
また、国防総省内には、「イスラム国」を「空爆だけで打倒することは困難だ」(高官)とし、戦略的には本来、シリアへの地上軍投入が必要だという本音もくすぶっていた。
米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長も、イラク北部モスルなどに、小規模の米軍地上部隊を投入することを検討していると明らかにしている。
これに対し、オバマ大統領は地上部隊の派遣と、アサド政権への対応見直しも拒否しており、政権内の溝が深まっていた。
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◇ 米大統領 イスラム国壊滅目指し空爆拡大 2014-09-11 | 国際
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ヘーゲル米国防長官 辞任 「イスラム国」「アサド政権」めぐりオバマ大統領との間に溝
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