日時:平成27年1月3日(土)12:30開場 13:00開演
会場:名古屋能楽堂 TEL 052-231-0088
演 目:能「翁(おきな)」(観世流)/シテ 久田勘鴎 三番叟 野口隆行
狂言「八幡前(やはたのまえ)」(和泉流)/シテ 奥津健太郎
能「老松(おいまつ)」(観世流)/シテ 清沢一政
「老松」より、抜粋
地謡 げにや心なき、草木なりと申せども、かかる憂き世の理(ことわり)をば、知るべし知るべし、緒木(しょぼく)の中に松梅(まつンめ)は、殊に天神の、御自愛にて、紅梅殿も老松も、皆松社(まつしゃ)と現じ給へり。さればこの二つの木は、わが朝(ちょう)よりもなほ、漢家(かんか)に徳を顕(あら)はし、唐(とう)の帝の御時は、国に文学(ぶんがく)盛んなれば、花の色を増し、匂ひ常よりもまさりたり、文学廃(すた)れば匂ひもなく、その色も深からず、さてこそ文を好む、木なりけりとて梅(ンめ)をば、好文木(こうぶんぼく)とは付けられたれ。さて松を、大夫(たいウ)といふ事は、秦の始皇の御狩(みかり)の時、天俄(てんには)かにかき曇り、大雨(たいう)しきりに降りしかば、帝雨を凌がんと、小松の陰に寄り給ふ、この松俄かに大木(たいぼく)となり、枝を垂れ葉を並べ、木の間隙間をふさぎて、その雨を漏らさざりしかば、帝大夫(みかどたいウ)といふ、爵(しゃく)を贈り給ひしより、松を大夫(たいウ)と申すなり。
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名古屋能楽堂 2015年1月3日Sat.13時 能「翁」「老松」 / 狂言「八幡前」
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